「ルネサンス・フェア(Renaissance Fair)」というものを聞いたことがありますか?
日本語では「ルネサンス祭り」とでもいうのでしょうか。
夏の間の週末(8週間)のみ、ニューヨーク州西部の辺鄙なところにある森の中に現れる中世時代の村。
そこで働くスタッフはもちろん、遊びに来る人も中世時代の人になりきる場所・・・。
日本で言えば日光江戸村とか京都の映画村みたいな感じ?んー、でもちょっと違う。
まずどれくらい辺鄙な場所にあるかというと、こんな田舎道を車でどんどん行くんです・・・
すると、一見見落としそうな小さなRENAISSANCE FAIR(ルネサンス・フェア)の標識が。
大きな看板なんてありません。これのみ!
現地に到着すると、沢山の車が列を成していました。
普段は何も無い草原が車で一杯になります。
中世時代のお城の門(フェアの入り口)が見えてきました。
この日は海賊がテーマだったので、入り口には海賊の旗が掲げられています。
今回は娘のみが中世時代っぽいドレスを着用。
来年は私達も何か中世らしい衣装を着たいと思案中です。
入場券窓口では中世時代の格好のお客さんが沢山並んでいます。
こちらにも。
ここにも。親子でしょうか。やはり海賊の格好は人気がありますね。
村の中に入っていくと・・・
子供からおじいちゃんおばあちゃんまでが、スタッフとの見分けがつかないほど素敵な衣装をまとって雰囲気を楽しんでいます。(この人たちはみんなお客さんです。)
中世ですから、乗り物やゲームは全て木や金属のみで作られています。
そして動力はすべて人。
例えば、こちらの海賊船の乗り物。
結構な高さまで揺らしてくれます。
えいやっと
反対側からも押して・・・
うわっ、ぶつかる!と思いきやマトリックスのようなパフォーマンスも(笑)
こちらはクロウズ・ネスト(Crow’s Nest)という乗り物。
直訳するとカラスの巣ですが、海賊船のマストの先にある見張り台の意味もあります。
望遠鏡を持った船の見張り役が「陸が見えたぞー!」なんて叫ぶシーンが思い浮かびませんか?
どういう乗り物かといいますと・・・。
まず黄色い部分の内側ベンチに座ります。
みんなが乗ったらドアを閉じ、大男二人が見張り台を回していきます。
ぐるぐる・・・と、どんどんロープは支柱に巻きついていきます。
そして二人が手を離すと、ものすごい速さで見張り台が回るという仕組み。
支柱とロープがギシギシ音を立てながら、右回り、左回り、何度も回ります。仕組みはいたって単純ですが、かなりのスピードで回るので、乗り物酔いする私は無理・・・。娘は2回も乗りましたが。
お次はドラゴンの乗り物。先ほどの海賊船と同じく要は大きなブランコなんですが、揺らし方・止め方が凄い。
だんだんと大きく揺らしたら、今度はドラゴンの胸についているロープを掴み・・・
ブーンと引っ張って、リリース!見よ、この肉体美!(そこじゃないってか)
止め方もダイナミック。
なんせ自らドラゴンにぶら下がって自分の体重でスピードを緩めていくのですから。
木製迷路もあります。カラフルで可愛らしいですが、なかなか出られずに苦戦しました。
滑り台も木製。ボロ布を敷いて滑るので怖いくらいスピードがでます。
射的は中世の武器をイメージした木製の石弓。
こちらはラット・スプラット(Rat Splat)というねずみの的当てゲーム。Splatって「べちゃっ」とか「びちゃっ」という意味ですが、幸いこのゲームで使うねずみはぬいぐるみ。ホッ。
まだありますよ。これは泥団子を的に投げ入れるゲーム。上手く的(口)に入れば、泥で作った金・銀・銅メダルがもらえます(笑)
村を歩くとストリートミュージシャンもいます。
娘はハンマード・ダルシマーの演奏のお手伝いをさせてもらいました。
お祭りには食べ物が必須。中世らしく(?)ターキーレッグを丸ごと売ってます。
ナッツやプレッツェルもこんな風にして売られていたり・・・
ピクルス売りも!直径4センチもあるピクルスはとても食べ応えがあります。
ビールスタンドもこんな感じ。ロビンフッド風の人が買っていました。
お客さんのお食事風景。錫製のビールマグが格好いい・・・。
ジャウスト(Joust)という、騎士の一騎打ち競技もあります。
まずは試合開始前に女王へご挨拶のシーン。
自分を応援してくれるよう各騎士が観客を盛り立てます。
そして試合開始。
二人の騎士がランスという槍の一種を持ち、真っ向から一気に駆けてすれ違いざまにお互いを突きます。ガッシャーン!と大きな音がなり、時にはランスが折れたり、騎士が馬から落ちたりと、かなりの迫力です。馬も騎士も相当訓練をしていなければできない競技です。
まぁ、今回はこれでもかというほど写真を載せましたが、写真を選びきれないくらい楽しいお祭りだということが分かってもらえたでしょうか。機会があれば是非行ってみてくださいね。
最後に、夫が愛してやまないドン・ファン&ミゲル(Don Juan & Miguel)というコメディアンのコンビ。
夫が彼らのショーを初めて見たのが高校生の時。もうかれこれ30年もやっているコンビなんです!
娘はショーの間ずっと大爆笑で、いまだに思い出してはニヤニヤしています。
すでに来年が楽しみな様子。
これだけ中世時代の格好をしている老若男女を見ると、次回は自分も何か衣装を着て行きたくなります・・・着物?浴衣?忍者?侍?
何か良いアイディアがあれば是非教えてくださいね。